すっかり寒くなってきましたね。つい先日まで法被を着て神輿を担ぐ人々の姿をよく見かけていましたが、気がつくと秋も終わりですね。
今回は「秋祭り」について、読者の方々から頂いた質問を交えながら、日本文化について研究されている安佐南区在住の植木唯男さん・通称「植木じいじ」に話を聞いてみました。
↓写真は神輿をかつぐ安佐南区伴中央地区のみなさん。(2019/11/3撮影)
「秋祭りの時期に家の前や公園に飾られている白い紙はどんな意味があるのですか?私は山口県出身なのですが、広島に引っ越してきて初めて見ました。」40代/主婦
植木さん「あの白い紙は、紙垂(シデ)と呼ばれ、神聖な場所を表します。
神社の注連縄(しめなわ)や鳥居、家の神棚に垂らしてあるものと同じ意味です。
神の領域と人の領域とを隔てる役目ですね。植物の「シデ」の花に似ていることからその名が付いたみたいです。また、シデのギザギザは雷をイメージし、落雷があると雨が降り、稲が育つので、豊作の象徴とも言われていますよ」。
私も気になったのでウィキペディアでシデの花を調べてみました。
なるほど。たしかに似ています。→こちら。
ほかにも、おみこしについて聞いてみました。
「おみこしの形は神社をかたどっている」
「神輿(みこし)は、神様が乗るので「神輿」さらに「御」をつけて「御神輿(おみこし)」と呼ばれています。その形は神社をかたどっているんですよ。
担ぐ意味は、神様がお祭りのときに神社から出て、偉大な力を振りまき、災厄をはらうと言われているからです。
神輿を激しく動かすのは、神の霊威を高め、豊作や大漁を願う意味があるそうです。
人より高い位置で肩に担ぐのは、神様を敬愛する気持ちの表れで、だから休憩時も下さず、台の上に置かれているんですね」。
「餅まきはもともと災いを祓うために棟上げ式で行われた神事」
「秋まつりの締めくくりに行われる餅まきは、もともと、棟上式で災いを祓うために行われた神事が発展して広まったと言われています。餅は紅白の餅を使用するのが一般的。
最近では建売住宅が増え、近所付き合いも希薄になってきたので棟上式は減ってきましたが、餅まき自体は神社や地域の祭りで、お祝いやイベントの締めくくりとして広く行われていますね」。
最近では建売住宅が増え、近所付き合いも希薄になってきたので棟上式は減ってきましたが、餅まき自体は神社や地域の祭りで、お祝いやイベントの締めくくりとして広く行われていますね」。
「わっしょいの掛け声は日本の団結を意味している」