「東大生の8割はリビングで勉強をしていた」という話を聞いたことはありませんか?
最近では、自室の勉強机ではなくリビングで学習することの良さが注目され、マイホームのリビングなどに勉強するための「スタディコーナー」を設ける人が増えています。
今回はスタディコーナーを取り入れた間取りのポイントと、実際にリビングにスタディコーナーを設けたおしゃれな間取りの実例を紹介します。
■リビング学習のメリット・デメリット
リビング学習の1番のメリットは、生活の中に「勉強タイム」が定着しやすいことです。
特に子供が小学生のうちは「自室へ行って勉強机に向かう」ことはかなりハードルが高いですが、リビング学習ならすぐに勉強にとりかかりやすいです。
そして、キッチンやリビングから目が届く場所で勉強していると、親が子供の勉強のサポートをしやすくなります。
「お母さん、ここ分からない」など声をかけやすいので、理解度も把握しやすいです。
「勉強は静かな場所で」というイメージがある方も多いかもしれませんが、実は「リビングのようにリラックスできる場所で勉強する方が良い」と脳科学でも証明されているそうです。
リビング学習のデメリットとしては、夕食の時間など途中で勉強が中断される可能性があること。
勉強道具の収納場所を近くに設けたり、勉強用のテーブルを別に設けることで解消できます。
■スタディコーナーを取り入れた間取りのポイント
写真/株式会社日興ホーム
スタディコーナーをおうちに取り入れるときのポイントは3つ。
「場所・広さ・収納」を考えて間取りをつくることが大切です。
ポイント1:場所
スタディコーナーとして主流なのが、「キッチンのそば」です。
料理や洗い物などの家事をしながらほどよく子供の様子が見え、「お母さん、ちょっとこれ教えて」にも答えることができます。
照明とテーブルの位置を考え、しっかりとした明るさを確保することも大切です。
パソコンやプリンターなどを使う場合は、電源コンセントを近くに設けることも忘れずに。
ポイント2:広さ
教科書やノート、パソコンなどをおける十分なスペースを確保しましょう。
テーブルは2~3人いっしょに座れる幅があると、兄弟や親子で並んで勉強できます。
間取りによってはL字型のテーブルにすると、使い勝手が良いこともあります。
ポイント3:収納
筆記用具などの勉強道具を置いておく場所は、スタディコーナーのなるべく近くに設けましょう。
「さあ勉強しよう」というときに道具をぱっと準備できると、勉強にとりかかりやすいです。
収納スペースにはある程度のゆとりをもたせることも重要。
収納スペースがいっぱいだと「机の上に置きっぱなし」が増え、スタディーコーナーが物置になってしまうかもしれません。
■【スタディコーナーのある間取り①】キッチンにL字型のカウンターを設置
写真/しおた工務店(有限会社塩田工務店)
キッチンにL型の大きなカウンターを設けたスタイルです。キッチンに立つ親と、カウンターに座る子供とで会話がしやすいのがメリット。
もちろん勉強だけでなく食卓としても使えますし、塾に行く前なんかにぱぱっと軽食をとるのにも最適です。
スタディスペースとして使うなら、近くに勉強道具を置くための収納を設けると良いですね。
キッチンの油や水などが飛ばないように、カウンター前に壁や油はね防止ガードなどでの対策を忘れずに。
■【スタディコーナーのある間取り②】リビングに半個室のスタディルーム
写真/株式会社ラーバン
リビングの横に半個室の書斎を設けた間取りです。
キッチンやリビングからようすが見えつつ、ほどよく閉鎖されていて集中しやすい空間になっています。
半個室の中に収納が設けてあるので、勉強にとりかかりやすいのも嬉しいポイント。
リビングからほどよく隠れているので、勉強を中断するときに道具をそのまま置いていても散らかり感が出ません。
■【スタディコーナーのある間取り③】階段下スペースを有効活用
写真/イシンホーム広島支店
こちらもリビング横に少し奥まった書斎を設けた例ですが、階段下の天井が低い部分を有効活用しているのが特徴。
ご主人や奥様のパソコンなどの作業場としても、子供たちのスタディスペースとしても使えます。
階段の下は天井が斜めになってしまうので、使いどころに困るスペース。
座って作業するスタディスペースなら、天井が低くても問題ないので階段下の活用方法としては最適です。
■【スタディコーナーのある間取り④】ダイニングテーブルの近くに収納を確保
写真/株式会社やまもと住研
ダイニングテーブルを勉強スペースとしても活用するなら、近くに収納を設けるのがおすすめです。
例えば「勉強を中断して夕食を…」なんていう場面。
勉強道具を広げたままだと食事ができませんよね。
そんなときに勉強道具の一時置きができるよう、収納場所にはゆとりをもたせておくと便利です。
■【スタディコーナーのある間取り⑤】リビング隅にスタディスペースを設置
写真/イシンホーム広島支店
LDKの隅にカウンターテーブルと棚を設けた例です。
スタディスペースはダイニング側に設けることが多いですが、このようにリビング側に設けるのも良いですね。
リビングのテレビなどが見えない位置にすると、気が散らず勉強に集中しやすいです。
子供が大きくなってからは、パソコンスペースや収納棚としても使うことができます。
電源コンセントの位置などにも気を配って設計するのがおすすめです。
■【スタディコーナーのある間取り⑥】2階吹き抜け部分の広々カウンター
写真/株式会社ラーバン
「1階に十分なスペースがとれない…」なんていう場合は、2階にスタディスペースを設けるのもおすすめです。
吹き抜けの周りにカウンターテーブルを設置すれば、風通しも良く階下の家族のようすを伺うこともできます。
リビングからの家族の声がほどよく聞こえてくるので、集中しやすいです。
近くに窓があると日差しが差し込んで明るく、より開放感のあるスペースとなります。
■【スタディコーナーのある間取り⑦】和室にスタディカウンター
写真/KALEIDO DESIGN
リビング横の小上がりの和室にカウンターを設置したスタイル。
キッチンからも勉強するようすが見える位置に設けてあります。
リビング横の和室は、小さいうちは遊び場やお昼寝場所に…
少し大きくなったら本を読みながらくつろいだり勉強したりする場所として…とフレキシブルに使えて便利です。
カウンターを設置するのが難しければ、和室にテーブルや椅子を持ち込んでスタディスペースとして使うのも良いですね。
まとめ
リビングなどに設けたスタディスペースは、子供が成長したら親のパソコンや趣味のスペース、家事スペースとしても使うことができますよ。
学習机を買うのも良いですが、カウンタースタイルや書斎スタイルにすると、勉強以外にも使用用途が広がります。
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居心地の良いリビングを作ることは、子供の学力向上にもつながります。